このページは「ショック受けないでくださいね これが肩こりしにくい座り方」を一読したあとなら、より理解しやすいと思います。
まず、ヒトの脊柱の生理的弯曲からおさらいしておきましょう。腰椎は前弯、胸椎は後弯、頸椎は前弯でしたね。
そのうち、頸椎の前弯カーブを失って真っ直ぐになってしまうことを「ストレートネック」と呼びます。
この背中のカーブがある方ほどストレートネックになりにくいのです。ここが最重要ポイントです。
本当に首が原因なの?
ひだまり整体院には「整形外科でストレートネックって言われました」という方が多数いらっしゃいます。
姿勢分析してみますと確かに頸椎は真っ直ぐですが、同時に平背でもあります。
頸椎から下が正常のカーブを描く人がいきなりストレートネックになるはずがありません。
胸椎の後弯を平背によって失っていくことで、その上に乗っている頸椎は自然とバランスを取り真っ直ぐになっていきます。
それがカラダの自然な反応(連動)なので異常ではありません。見た目でいうと胸を張って顎を引いた姿勢です。
集合写真撮影や運転免許証の写真撮影で「顎引いてください」と言われたことがある方は正常だと思いますよ。
私は毎回指摘されます。筋肉で重い頭部(4~6kg)を支えるのは疲れますからね~
カメラマンはいい仕事をしたいので、おでこから顎までのラインを地面に対して垂直にしたいのです。
頸椎の前弯は胸椎の後弯に比例して形成
そうなんです、背中を丸くしないと頸椎の前弯は生まれません。
辛いストレートネックから抜け出すには背中を丸めることが鍵です。
下のデスクワークしている2枚の画像を見比べてみてください。
同じPC画面を見ているわけですが、注目していただきたいのは胸椎と頸椎を連結する角度です。
左側は急角度なのに対し、右側はなだらかなカーブを描き重い頭部を背骨全体で支えています。
どちらが肩こりになりやすいかというと左側です。意外でしたか?
これはスマートフォンを見ている姿勢でも同じです。背中を丸めて脱力した右側が理想で、ストレートネックにもなりにくいのです。
ディスプレイの大きさによりますが目線が正面を向けるようであれば、耳の穴と鼻の頭が平行になるといいですね。
左側のように顎を引いた姿勢ですと女性の大敵である皺(しわ)が首の前側にできてしまいます。
皺が発生するポジションが見た目だけではなくカラダにもいいわけありませんね。
右側は重い頭部を脊柱全体で支えていますので首・肩のこりから解放されます。
慢性症状から抜け出す鍵は脱力
中途半端に背中を丸くすると完全に抜け切らず、そうすると中途半端な力みが生じて強張りをつくってしまう方が一定数います。
そうしてこった部位が辛い・痛いと「誰か助けて~」と日本人は湿布にすがるのです。
一人あたりの湿布の年間使用量は日本が堂々の世界一! そして肩こり率も世界一。
「肩こりには冷湿布と温湿布どっちがいいの?」
基本的に冷湿布も温湿布も消炎鎮痛剤が入っています。
違いはメントールなどを塗布して冷たい感じにしているのが冷湿布。
カプサイシンなどを塗布して温かい感じにしているのが温湿布。
言葉の綾で正確には冷感湿布と温感湿布なのでしょうね。
冷えピタで缶ビールが冷えないと同じで、熱をコントロールする能力まではありません。
消炎鎮痛剤はその名の通り炎症を抑えて痛みを和らげるのです。
炎症が長引くと患部が腫れて敏感になるので血管の拡張を抑制するわけですね。
血管が収縮していくと感覚が鈍くなるので治った気になります。
炎症ではない部位に貼ったら?
ただでさえ循環の悪い患部に血管を収縮させる湿布を貼るわけですよ。
筋肉は血液からの栄養交換で修復していくのに矛盾していますよね。
貼れば貼るほど正常の感覚から遠ざかっていきます。
慢性症状から抜け出したかったら湿布はどうしますか?
私はヒントと情報を与えるだけで決めつけはいたしません。
脳が楽と感じるアイテムとカラダの回復は比例しないものですよ。