60歳代の男性。過去に交通事故や内臓疾患での入院・手術有り。
主訴は左足首から先のシビレ。
2年前から気になりだし始め、年始には左手もシビレる。
腰部のCT検査や脳のMRI検査では異常なし。
左手のシビレは何故か発症後2ヶ月で何事も無く正常に。
しかし左足は半年前から更に酷くなっている。
趣味のゴルフはいつも年間25回はラウンドに行くのに今年は症状悪化の為、2回しか行けていない。
立位の姿勢チェックではほぼ問題なし。
構造的ではなく機能的な問題。
足というより脛腓関節の動きが低下。
更に足指先の感覚が乏しい。
毛細血管が広がるタイミングがないのか?
安定を敢えて壊す
使えない部位は使えないなりに癒着のような感じでひっついて固まっている。
まずはその改善を妨げている良くない安定を壊してもう一度再構築。
2回目までは多少シビレは減ってきたが、まだまだシビレている時間が多い。
3回目には私自身が実験して効果があったリハビリ・アイテムを試してもらう。
すると・・・「何だか足が冷えにくくなってシビレが減ってきた気がする」と。
実際に今まで死んでいた足指が生き返ってきた感じ。
徐々に考え方がポジティブになって「70歳過ぎてもゴルフが出来るようになりたい」という希望も生まれてきた。
5回目には「調子が良い日はあるのだが、ずっとシビレている日もあって、まだ安定せず波があるようだ」と。
ここまで毎回、施術内容を少しずつ変えてみてシビレの原因を絞ってみた。
「その原因だと最短でこの位で良くなっていくと思われます」と伝えます。
スピード感の違い
すると帰り際「先生、自分は症状が長く歳も歳だし長い目で考えているから焦らないで」と言われてしまいます。
「整形外科では原因が分からなくて他院でも何しても変わらなかったのが、それが変わってきただけでも良しなんだよ」と。
あーまた私の悪い癖が出てしまった・・・。反省。
どうしても自分では少ない回数で症状改善させたいという目標をつくってしまって、患者さんのペースや気持ちを考える余裕がなかった。
そんな中、6回目までの間に「久しぶりにラウンドを回ってきた」と。
順調に回れて自信もついてきたみたい。
体力も上がってきて「打ちっ放しでは3時間打ってきたけど疲れが残らなかった」と。
7回目までにもラウンドに行って更に自信を増したみたい。
次回からは間を空けてメンテナンスで大丈夫だね。
今回の反省点。
私自身の目標をつくるのは自由だが、患者さんの気持ちも考えず無理にそこに当てはめるような事はしないようにしよう。
年間通して何かしら自分自身のカラダを使って人体実験をしています。
たまに失敗はありますが…(笑)。
でも、時々使っているアイテムがヒットする事があります。
そのアイテムを知るには常にアンテナを張っておかないとね!