介護職に就いて2年目のEさん。
右手の腱鞘炎で仕事にも差し支えがある状態。
「接骨院ではその場しのぎなので」という事でご来院。
試しにどんな体勢で介護されているか確かめてみると・・・。
「おっと、それは厳しいでしょう」
完全に腕力に頼ったやり方。
これではせっかく施術しても、また壊れるのは目に見えています。
実際の右手の状態は私が出会った中で最強…。
ですが、強敵であるほど何とかしてあげたくなってしまいます。
まずはニュートラルポジションに合わせてみますが、合わない合わない。
別なやり方でようやくトランプのピラミッドのような形だけの安定まで。
2回目は少し改善したものの組織が干渉してゴリゴリ音がまだ鳴っている。
初回からそうですが、合わせていても血液が流れる感が薄い。
3回目で本人は「あまり痛くなくなってきました」と言っていました。
不安定の中の安定
でも私からみると「安定してはいるんですけど、そこは本来のポジションではないんですよ」という事で、その安定を壊してもう一度再構築。
すると、ようやく血液がバンバン流れている感が出てきます。
「よし!このままのポジションで入力」
そこから4回目までは全く痛みなし。
ゴリゴリ音も収まって本当の安定に。
ポルシェのギアのように「スコン」と収まるべきところに収まった感じかな。
これならメンテナンスに入っても大丈夫でしょう。良かった良かった。
Eさんは素直な方で、施術の間隔にも納得してもらえ予定通りの回復でした。
もちろん家や職場で課題をこなしてもらえたというのもプラス要因ですね。
最近はこのような方が増えていて、私としても施術がやりやすくなっています。