患「骨盤矯正をすると痩せるって聞いたんですけど」
私「へ~そうなんですか…」
整体師らしからぬ発言になりますが「骨盤矯正って必要?」と思っています。
そもそも矯正しなければならないほど骨盤の関節は動くのか?
仙腸関節は動いても1~2mmが良いところではないでしょうか。
「仙腸関節なんぞ動かん!」と話す整形外科医がいらっしゃるくらいですから、たとえ動いたとしても大した数字ではないでしょう。
私はよく仙腸関節については「しなり」という表現をします。
あまり動かないものの弾力は多少あるべきでしょうという考えです。
上図のように仙腸関節はあまり動いちゃいけない関節なので強力な靱帯によって固められています。
ですから道で派手に転んで尻もちをついても骨盤は歪んでいませんよね?
手で尻もち以上の圧力をかけて動かそうと思っても動かない。
正確には緩む角度があるので意図的に「しなり」をつくれます。
たまに骨盤に対し何も訴えない方が「えっ!何が起きたんでしょう」というくらい歪んでいる時があります。
そんな時は「骨盤矯正してください」と言われなくても調整していますね。
気になったところに自然と手が行きますから、私以外の整体師も「今日は骨盤の日」とか意識して決めずに施術していると思います。
「調整」と言っても靱帯に対して力技でかかっても土台無理な話。
でも、あるレベルの弱圧ですとフッと弛緩する時があるんですね。
骨盤が歪む原因は筋肉
骨盤は靱帯で固めているはずなのに何故歪んでいるように見えるのか?
それは99%筋肉の仕業ではないかと考えます。
骨には「今日はあっちに行きたいな、いやこっちか」という意志はありません。
筋肉が引っ張ったり引っ張られたりで骨が動きます。
ですから「骨盤に付着する筋肉の調整」によって位置関係が変わると考えます。
それに、たとえ施術ベッドの上で整えたとしても、患者さんはうつ伏せや仰向けだけで生活するわけではありません。
二本足で立って動いた時に上手く全体が機能するかどうかが鍵でしょう。
よって骨盤だけにとらわれず、足部からの繋がりが重要になります。
昨日は開口一番「骨盤矯正ってやっていますか?」という電話での問い合わせがありました。
しかしバキバキの矯正をしてほしそうなニュアンスでしたので残念ながら当院にはご縁がありませんでした。
情報はお伝えしますが「正しい」「正しくない」を判断するのは患者さんですからね。
他院の考え方に否定などありません。