ホースにチョロチョロとしか水が流れていません。
蛇口を目一杯捻っても流量は変わりません。
この状況で、より遠くへ水を撒きたいときはどうするでしょう?
だったらホースの先端を半分に潰して水の出口を狭くしますよね。
ホース内の圧力を高めることで水の勢いを増すことができます。
これと同じ現象がご年配のカラダの中でも起きています。
血流が悪くなれば血管内の圧力を高めて早く送り出そうとするのは自然な反応ですね。
闇雲に数値が高いから下げましょう的な考え方はどうなんでしょう??
心臓の収縮と拡張ではどちらがより多くのエネルギーを要すると思いますか?
一般的に最大血圧と呼ばれるのが「収縮期血圧」
最小血圧は「拡張期血圧」です。
心臓から全身に送るためにギュッと収縮したとき、一番血圧が高くなります。
全身を回ってきた血液を取り込むために心臓を拡張したとき、一番血圧が低くなります。
エネルギーをより多く使いそうなのは収縮ですね。
ボールに空気を入れるより抜くほうが力を使います。
その大変な収縮作業を姿勢によって助けてあげれば楽ですよね。
背筋を正すと胸腔内の圧力が高まるので、助けるどころか負担をかけてしまいます。
背中を丸くすれば胸腔内の圧力が下がるので収縮を助けることができます。
血圧の高い方は試しに背中を丸めて測ってみますと下がると思います。
力で丸めるというよりは脱力が鍵ですね。
自宅では正常なのに病院に行くと血圧上昇してしまう「白衣高血圧症」は聞いたことがあると思います。
人は見られると自然にカラダが緊張しますので、一つはその交感神経の働きが関係しています。
それとは別に病院という非日常的な場で「背筋をピンッとしなきゃ」という姿勢が血圧上昇を作っているのではと考えます。