X線で異常なかった骨がMRI診断では骨折していた例

整体にとって最も気をつけなければならないのが骨折を始めとする禁忌症。
何の情報もなしにカラダに触れるのは怖いので問診やテストでリスクを減らしていく。
そのはずが見誤ってしまってショックを受けた症例。

3年前からいらしている病院勤務40歳代前半の女性
痩せ型で先天性臼蓋形成不全がある

先月中旬に股関節痛で来院される。
単純X線では骨に異常ないことが分かっている。

視診や動作テストで確認してから施術。
帰りにはスタスタと歩けるようになる。

今月中旬の忘年会翌日また同症状で来院される。
余興で踊ってから痛みが復活したとのこと。

今回は痛みが酷く靴を脱ぐのも大変そうで、びっこを引いて歩く。
数日後にMRI診断を予約しているが辛いので少しでも痛みが緩和されればと施術を希望される。

前回の時点で骨に問題がないこともあって視診と簡単な整形外科的テストを行う。
施術後はスッと立って前回と同じようにスタスタ歩けるようになる。
股関節に負担をかけにくい歩き方の復習を。

そして昨日、松葉杖で来院される。
「どうされました、転んだんですか?」
「いえ、先週からずっと痛みがなかったんですがMRIを撮ったら大腿骨が骨折していまして…」

診断名『大腿骨頭軟骨下脆弱骨折』

詳しく訊くと『大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折』という診断名とのこと。
初めて聞く診断名だった。
施術後に本棚から12年前の標準整形外科学を取り出して調べてみるも載っていない。

医師曰くご年配の骨粗鬆症の方に起こりやすい骨折とのことで10年前くらいに発表されたらしいと。
私もまだまだ勉強不足である。

まさか40歳代前半で骨粗鬆症とは思いもよらなかった。
先入観とは怖いものだ。

たまたま病院勤務の方だったのでX線で異常がなくても医師に食い下がってMRIまでこぎ着けたがこれが一般の方だったらX線のみで終わっていたはず。

それだとジワジワと骨頭が壊死していって将来的に人工関節手術が間違いなく待っている。

今回は早めに見つかったので幸いにも治療の選択肢は手術以外にもあった。
長期的なプランなのでモチベーションを失わずに改善していくことを祈っている。

これを機に禁忌症について出会ってしまってからの対処法を考え直さなければならない。
施術して症状が改善された=骨に問題はないという考えに至るのは浅はかである。
また勉強するきっかけを与えさせていただいた。

 

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