超多忙な生活を送っているKさん。
自分の仕事以外にインターン生への指導をしたり、学会の参加等で睡眠以外プライベートな時間なんてありそうに思えません。
そんな日々なのに2カ月に1回、山形市からお越しになられます。
本当はハーフマラソン前に調整したかったらしいですが、スケジュールから大会後になりました。
毎回、大会前は日付から逆算して練習メニューを考えるのですが今回は物理的に時間を作れなかったとのこと。
で、仕方なく直前に月山の往復を思い立ったそうです。
それが吉となったか仇となったかは・・・何とも言えませんが。
結果的に登山中に右足の爪が一部はがれ、左足は血豆を作ってしまいました。
ボロボロの状態で大会に挑む
それでも下山しなければならず、両足をかばいながらという無理が祟って全身筋肉痛のまま大会当日を迎えました。
とても自己更新記録なんて狙えるはずもなく、何とか関門で待ち構えている大会スタッフからリタイアを宣告されないように7分/kmを目標に走っていたそうです。
そしたら急にカラダから余分な力が徐々に抜けていって、気づけば前に進むだけの必要最小限の力だけで走っていたそうです。
カラダが勝手に超省エネモードを作ったんですね。そこに脳はスコっとギヤを入れたわけです。
人間ってすごいですね~ 普通なら走れない極限状態なのにちゃんとシフトするんです。
そうやって最後までペースは落ちず無事完走。
更にすごいのは翌朝にはそれまでの筋肉痛がすっかり抜けていたこと。
超省エネモード→超回復モードも自然とやってのけました。
Kさんへは9年間メンテナンスをしていますが、大会後の状態はそれまでのトップ3に入るくらいのバランスの取れたカラダでした。
私は施術を受けてそれに近い状態になったことがありますが、自力では到達できません。
今年夏に行われた世界陸上の1万メートルでイギリスのモハメド・ファラーが最後とんでもない走りを魅せました。
それまでアフリカ勢が束になってファラーを前に行かせないようにブロックしていたのを軽く置いてけぼりにしました。
常人が頑張って6速ギヤで走っている横をファラーは7速ギアで抜き去っていく感じでしたね。
ファラーはその7速目を努力で作ったのでしょうが、その領域は超人でないと到達できません。