先月までは「静」の施術の練習だとすると今月からは「動」の練習。
患者さんが一番変えられたくない部分(一番守りたい部分)の中心にピッと手を合わせ、それを止め続ける事で緊張を崩していくのが「静」の施術。
自分の外側の皮膚状態を均一に揃えて動けば僅かな違和感でも脳に入力される状態。その感覚をキープしながら動いていくのが「動」の施術。
中心を見つけてそれを捉らえ続けるには適度な圧が必要。
ただ、それが難しい。強すぎると中心がブレるし逆に弱すぎると効かない。
ひたすら鍛練です。
カラダの動きとして理想的なのとして動物が例に挙げられます。
本能で動く動物はカラダの中の動きと外の動きが一致しているので効率が良く疲れにくい。
かたや人間は脳が本能を抑えて意識で動いてしまう。
アクセルとブレーキの関係
人間は「何かを動かす」という意識の元では「動き」の反対の「ブレーキ」も同時にかかっている。
クルマに喩えるならアクセルペダルを踏みながらブレーキペダルも一緒に踏んでいる感じ。
非常に効率が悪く、ガソリンがすぐなくなっちゃう。
完全にブレーキペダルを外すことは出来ませんが施術によってもう少し効率の良いペダルワークをすることが出来ます。
例えば「腰痛」という症状で「腰が原因」という症例は少ない。
そこが痛いという事は動作に伴う働かない組織(ブレーキをかけている組織)が存在する。
そこを解除し、働ける状態にする事によって患部の仕事量が減り、結果的に楽になるという考え。
私が今学んでいるセミナーでは「愁訴が消えればそれで良し」という考えはありません。
例え壊れても「休んだら(寝たら)治った」という自己治癒出来るレベルにまで整えることが目的です。
そのレベルになる為にはいくつかの段階を経ていかなければならないので施術の計画性がとても大事になってきます。
最近「セミナーではどんな勉強しているんですか?」と訊かれることが多くなったので久々に真面目に?書いてみました。