己の無力さを実感した出来事。
昨年転倒で両脚を骨折しリハビリを続けられていた70歳代の方。
まだまだ仕事を続けたいし、そのためにはスムーズに歩きたいとのことで先月来院。
確かに歩行はおぼつかず関節の可動域もかなり低下している。
プラス要因は改善に前向きな発言が多いこと。
そのお陰で椅子からの立ち上がる動作や歩くスピードが速くなってきた。
これなら順調、順調と思っていた矢先・・・まさかの落とし穴。
ご家族から電話が入り「自宅で転んでしまい入院することになった」と。
ショックである。
その方の人生に私はマイナスなことをしてしまったのではないか。
歩けるようになったことが転倒のリスクを増やしたとも考えられる。
歩けなかった時のほうが騒ぐこともできず転ばずに済んだのでは。
また長いリハビリ生活に戻るのか?
この一件で病院の「現状維持で良しとする」考え方が分かった気がする。
症状を改善させることが全てにおいて良いことではないんだね。
以前別の患者さんの友人に起きた話を思い出してしまう。
医師からアルコール、タバコのリスクを教えられ徐々に減らしていったらしい。
血液の数字も改善したことだし「更に体質改善だ!」と自転車通勤にしたらクルマにはねられてしまった。
最近自問自答することが増えた。
整体ってなんだろう。
何をして何ができ何を与えられるんだ。
「オレハイッタイナニヲシタインダ…」